MOTHER
GOOSE今月のマザーグース

2018年9月の紹介

Pat-a-cake, pat-a-cake, baker's man

ぺたぺた,こねこね,ケーキやさん

Pat-a-cake, pat-a-cake, baker's man,
Bake me a cake as fast as you can;
Pat it and prick it, and mark it with B,
Put it in the oven for baby and me.

ぺたぺた,こねこね,ケーキやさん,
ひとつ やいてね おおいそぎ,
たたいて ちょんちょん Bの字 かいて,
かまどでふんわり ぼうやのおやつ。


 手あそび唄として有名なマザーグースです。ひざの上に抱いた子どもの手を後ろからとって手遊びをします。Bの字はBabyのBですが,Bの替わりに子どもの名前の頭文字を書くのもいいでしょう。少し大きくなったら自分で手遊びができるでしょう。

 pat-a-cakeの部分は「パット ア ケイク」と発音するのではなく,「パッタケイク」と発音します。また,man-can,B-meと脚韻となっています。このような英語をマザーグースを楽しむことを通して,自然に身につけることは子どもにとって重要です。

 イギリスのパンといえば山型のイギリス・パン(ふたをしないで焼くので山型に盛り上がるのです)が有名ですが,そのほかにもイギリスにはスコーンやイングリッシュ・マフィンといった有名なパンがあります。イギリスの人々はパンなどの軽食といっしょにお茶を一日に何回も楽しみます。午前11時頃にお茶の時間をとり,13時頃に昼食をとって,16時頃と夕飯の前にまたお茶の時間,といったようによくお茶を飲みます。その際にはパンやビスケット(日本でいうクッキーのこと)といった軽食は欠かせません。またそれぞれのお茶のことを,11時はイレブンシス(Elevenses),16時はアフタヌーン・ティ(Afternoon Tea),夕飯前はハイティ(High Tea)と呼びます。

 このようなお茶の習慣は,イギリスの文学作品のなかによくみることができます。『ふしぎの国のアリス』では,帽子屋と3月ウサギがおわりのないお茶会を開いていました。『ライオンと魔女と大きなタンス』では,ナルニア国に迷い込んだルーシィを,フォーンのタムナスさんがお茶に誘いました。また『クマのプーさん』では,「プーはいつも午前11時には,なにか一口やるのが,すきでした」とあります。食べることの好きなプーさんは,イレブンシスにどんなケーキを食べるのでしょうか。

マザーグースとは,英語圏の子どもたちの間で古くから伝承されてきたわらべうたのことです。 イギリスではナーサリー・ライム(Nursery Rhymes)と呼ばれています。親から子どもへ,子どもからお友だちへ,また子どもからその子どもへと,時代や伝える人によって少しずつ変化しながら, うたいつがれてきた「古くて新しいうた」です。マザーグースは,うただけでなく早口ことば,なぞなぞ,昔ながらのイギリスの風俗・習慣を伝えるもの,人を皮肉ったもの,ナンセンスなど様ざまな種類があります。 どれも韻をふんだり,くり返したりと英語の「音」や「リズム」が心地よく,思わず口にだして唱えたくなるものばかりです。