MOTHER
GOOSE今月のマザーグース

2019年2月の紹介

Round and round the garden

トットコ トットコ おにわをまわれ

Round and round the garden
Like a teddy bear;
One step, two step,
Tickle you under there!

トットコ トットコ おにわをまわれ
ぬいぐるみの クマさん,
ひとあし ふたあし
わきの下 くすぐるぞ!


 子どもの手のひらを庭に見立て,クマさんの足になった大人の指がトットコ,トットコ歩きます。“One step, two step”では,その指が子どもの腕を方のほうに向かって登っていきます。そして最後はわきの下をコチョコチョ! 子どもと大人の手あそび唄で,お風呂の中でも,ベッドの中でも遊べます。こどもは何度も何度もやってもらいたいので「もっと,もっと!」とおねだりするでしょう。

 クマのぬいぐるみ(テディベア)は日本でも欧米でも子どもに人気のぬいぐるみです。ドイツやイギリスにはテディベアで有名なおもちゃの会社もあり,それらのテディベアのなかには100年以上きれいな状態で保たれ,世界的にコレクターに人気の作品も少なくありません。

 テディベアはアメリカ合衆国第26代大統領・セオドア・ルーズベルトのニックネームからきています。ルーズベルト大統領が狩りで瀕死の子熊を助けたというエピソードから,ニューヨークのお菓子屋が大統領のニックネーム「テディ」をもらって,「テディベア」と名付けたぬいぐるみのクマを売り出しました。お菓子屋は大統領の許可をきちんともらい,ホワイトハウスに贈られたテディベアは大統領の執務室で大切に飾られていたといいます。イギリスにはテディベアを主人公にした有名な児童文学『Winnie the Pooh(くまのプーさん)』(A・A・ミルン/1926)と,『Paddington(くまのパディントン)』(M・ボンド/1958)があり,ほかに英語圏の映画などにもテディベアは登場します。フワフワ,モコモコのテディベアは,愛嬌がありどこか憎めないキャラクターで子どもたちに人気があります。

 そんな人気キャラクター,テディベアが子どもの手のひらの上を歩く手あそび唄で,大人と子どもとのたいせつなスキンシップを楽しみましょう。

マザーグースとは,英語圏の子どもたちの間で古くから伝承されてきたわらべうたのことです。 イギリスではナーサリー・ライム(Nursery Rhymes)と呼ばれています。親から子どもへ,子どもからお友だちへ,また子どもからその子どもへと,時代や伝える人によって少しずつ変化しながら, うたいつがれてきた「古くて新しいうた」です。マザーグースは,うただけでなく早口ことば,なぞなぞ,昔ながらのイギリスの風俗・習慣を伝えるもの,人を皮肉ったもの,ナンセンスなど様ざまな種類があります。 どれも韻をふんだり,くり返したりと英語の「音」や「リズム」が心地よく,思わず口にだして唱えたくなるものばかりです。