MOTHER
GOOSE今月のマザーグース

2019年8月の紹介

Elizabeth, Elspeth, Betsy, and Bess

エリザベス,エルスペス,ベッツィ,ベス

Elizabeth, Elspeth, Betsy, and Bess,
They all went together to seek a bird's nest;
They found a bird's nest with five eggs in,
They all took one, and left four in.

エリザベス,エルスペス,ベッツィ,ベス,
小鳥の巣を さがしにいきました。
たまごが五こある巣を見つけ,
一こずつとって,四このこしておきました。


 小鳥の巣からたまごを取ってはいけないのに,取ってしまいたくなるのが子どもです。4人の女の子がさがしにいって,五こあるたまごを一こずつとってきたのに,四つのこるのはなぜ……? じつは女の子はひとりだったというわけです。エリザベスという名前には,愛称がいくつかあり,「エルスペス,ベッツィ,ベス」というのがそれらであるということがわかると,このマザーグースのおもしろさがわかります。

 英語の名前には愛称のある名前がほかにもあります。たとえば,William(ウィリアム)はWill(ウィル)やBill(ビル),Michael(マイケル)はMike(マイク)やMick(ミック),Catherine(キャサリン)はCate(ケイト)や Cathy(キャシー),Cath(キャス)などと呼ばれます。

 英語の名前にも流行があるようで,エリザベスやアリスといった名前は,いまでは古い名前となっているとのこと。日本の名前にも流行があるように,英語の名前も時代とともに変化していくようです。

マザーグースとは,英語圏の子どもたちの間で古くから伝承されてきたわらべうたのことです。 イギリスではナーサリー・ライム(Nursery Rhymes)と呼ばれています。親から子どもへ,子どもからお友だちへ,また子どもからその子どもへと,時代や伝える人によって少しずつ変化しながら, うたいつがれてきた「古くて新しいうた」です。マザーグースは,うただけでなく早口ことば,なぞなぞ,昔ながらのイギリスの風俗・習慣を伝えるもの,人を皮肉ったもの,ナンセンスなど様ざまな種類があります。 どれも韻をふんだり,くり返したりと英語の「音」や「リズム」が心地よく,思わず口にだして唱えたくなるものばかりです。