MOTHER
GOOSE今月のマザーグース

2022年1月の紹介

Sally go round the sun

サリー おひさまをまわろうよ

Sally go round the sun,
Sally go round the moon,
Sally go round the chimney pots
On a Sunday afternoon.

サリー おひさままわろうよ
サリー おつきさままわろうよ
サリー えんとつまわろうよ
にちようびのひるさがり

 サリーに提案しているのは,おひさま(太陽),おつきさま(月),えんとつ(屋根の上に出ている部分)と,実際は回れないものの回りです。みなさんだったら,どこを回ってみたいですか?

 子どものあそび唄で,歌いながら輪になって回ります。 二度目に歌うときは,反対の方向に回ります。そのように歌い続け,方向を逆に何度も楽しむことができます。子どもたちは,手をつないで輪になる遊びを楽しく感じます。触れあうことでぬくもりを感じ,安心感や親しみ,共感を感じるからでしょう。そのため輪になって遊ぶわらべ歌は,子どもに人気なのではないでしょうか。輪になって遊んだり,踊ったりする文化は古今東西にみることができます。日本にはわらべ歌「かごめかごめ」「あぶくたった」の遊びや,盆踊りなどがあり,また西洋のフォークダンスでも輪になって踊る曲がたくさんあります。

 幼くて輪になれない赤ちゃんの場合は,大人が抱っこして歌いながら左右にリズミカルに揺らし,「On a Sunday afternoon」で高く持ち上げてあげると,子どもはそのリズムを感じて楽しむことができます。陽の光をあびながら,親子でぜひ楽しんでください。

マザーグースとは,英語圏の子どもたちの間で古くから伝承されてきたわらべうたのことです。イギリスではナーサリー・ライム(Nursery Rhymes)と呼ばれています。親から子どもへ,子どもからお友だちへ,また子どもからその子どもへと,時代や伝える人によって少しずつ変化しながら,うたいつがれてきた「古くて新しいうた」です。マザーグースは,うただけでなく早口ことば,なぞなぞ,昔ながらのイギリスの風俗・習慣を伝えるもの,人を皮肉ったもの,ナンセンスなど様ざまな種類があります。どれも韻をふんだり,くり返したりと英語の「音」や「リズム」が心地よく,思わず口にだして唱えたくなるものばかりです。