MOTHER
GOOSE今月のマザーグース

2023年8月の紹介

Purple, yellow, red, and green

Purple, yellow, red, and green,
The king cannot reach it, nor yet the queen;
Nor can Old Noll, whose power's so great:
Tell me this riddle while I count eight.
紫,黄色,赤,緑
王さまとどかない,女王さまもだめ
とぶ鳥おとすオールド・ノルもだめ
8つ数えるあいだにこのなぞなぞといてごらん

 なぞなぞのマザーグースです。答えは「虹」です。わかりましたか?

 オールド・ノルはイングランドのオリバー・クロムウェル(Oliver Cromwell/1599-1658)のことです。1642年,清教徒が中心になってチャールズ1世の専制政治に反対し,国王派を倒した清教徒(ピューリタン)革命。このときに下院議員だったクロムウェルは新式の軍隊をつくって国王派をやぶり,チャールズ1世を裁判にかけて処刑し,共和国をたてました。つまりオールド・ノルは,王さまをもやっつけた人ということですね。

 日本では虹は「赤/橙(だいだい)/黄/緑/青/藍(あい)/紫」の7色と考えられていますが,虹の色の数え方は文化によってさまざまです。アメリカやイギリスはいまでは6色,フランスやドイツ,中国では5色,ロシアや東南アジア諸国,イスラム教では4色,南アジアのある地方では暖色と寒色の2色とされています。この違いは,色を表現することばがあるかないか,または色に対する考え方の違いが理由だとされています。このマザーグースでは4色で,アメリカやイギリスの6色に2色(青と橙)が足りません。理由は不明ですが,色を表現する英単語が新しく生まれたのでしょうか。みなさんはどう思いますか?

 虹は,雨が降ったあと,晴れた直後に現れやすいようです。空気中にただよっているたくさんの水の粒に,太陽の光が当たって屈折したり,反射したりするからです。みなさんは虹のなかにいくつの色を探せますか? 今度,虹が出たらじっくりとながめてみてください。

マザーグースとは,英語圏の子どもたちの間で古くから伝承されてきたわらべうたのことです。イギリスではナーサリー・ライム(Nursery Rhymes)と呼ばれています。親から子どもへ,子どもからお友だちへ,また子どもからその子どもへと,時代や伝える人によって少しずつ変化しながら,うたいつがれてきた「古くて新しいうた」です。マザーグースは,うただけでなく早口ことば,なぞなぞ,昔ながらのイギリスの風俗・習慣を伝えるもの,人を皮肉ったもの,ナンセンスなど様ざまな種類があります。どれも韻をふんだり,くり返したりと英語の「音」や「リズム」が心地よく,思わず口にだして唱えたくなるものばかりです。