MOTHER
GOOSE今月のマザーグース

2023年4月の紹介

Monday's child is fair of face

Monday's child is fair of face,
Tuesday's child is full of grace,
Wednesday's child is full of woe,
Thursday's child has far to go,
Friday's child is loving and giving,
Saturday's child works hard for his living,
And the child that is born on the Sabbath day
Is bonny and blithe, and good and gay.
月曜日のこどもきれいな顔
火曜日のこども品がよく
水曜日のこども悲しそう
木曜日のこども休みなし
金曜日のこども気前いい
土曜日のこども働きもの
聖なる休日に生まれたこども
あいらしくあかるく,よいこでようき

 曜日が覚えられるマザーグースです。マザーグースには「Solomon Grundy」「Tom married a wife on Sunday」などの他にも曜日が登場するものがあり,子どもは唱えながら曜日を覚えてしまいます。日本にも「月火水木金土 日曜日」といった縄跳び歌があります。生活に必要な事柄を,遊びながら覚えてしまうのが,わらべうたの楽しいところです。

 Sundayがないと気づく人もいるでしょう。土曜日の次はthe Sabbath dayとうたわれています。the Sabbath dayとは安息日のことで,キリスト教ではイエス・キリストが復活した日が日曜日と考えられ,通常は日曜日が当てられます。日曜は労働をせずに休息し,神を礼拝する聖なる日と考えられています。

 曜日は,天体学とギリシャやローマの神話に登場する神々の名に基づいているとされています。それぞれの名前は,たとえばギリシア神話の神々ですと,日曜=ヘリオス(太陽),月曜=セレーネ(月),火曜=アレス(火星),水曜=ヘルメス(水星),木曜=ゼウス(木星),金曜=アフロディーテ(金星),土曜=クロノス(土星),に由来しているといわれています。

 曜日は,日本には平安時代に弘法大師(空海)が宿曜経(すくようきょう/密教の占星術の本)とともに伝えたといわれています。歴史がある曜日ですが,日本人の生活の中に普及したのは,明治時代になってからのようです。

 みなさんは自分が何曜日に生まれたのか知っていますか? 一体どんな子どもなのか,調べてみるとおもしろいですね。

マザーグースとは,英語圏の子どもたちの間で古くから伝承されてきたわらべうたのことです。イギリスではナーサリー・ライム(Nursery Rhymes)と呼ばれています。親から子どもへ,子どもからお友だちへ,また子どもからその子どもへと,時代や伝える人によって少しずつ変化しながら,うたいつがれてきた「古くて新しいうた」です。マザーグースは,うただけでなく早口ことば,なぞなぞ,昔ながらのイギリスの風俗・習慣を伝えるもの,人を皮肉ったもの,ナンセンスなど様ざまな種類があります。どれも韻をふんだり,くり返したりと英語の「音」や「リズム」が心地よく,思わず口にだして唱えたくなるものばかりです。