MOTHER
GOOSE今月のマザーグース

2024年1月の紹介

The cows are in the meadow

The cows are in the meadow
Lying fast asleep,
Atishoo! Atishoo!
We all get up again.
メウシが まきばに
ねそべって ぐうぐう,
ハックション!ハックション!
みいんな おきろ。

 「Ring-a-ring o' roses」と同じメロディで唱えることのできるマザーグースです。「Ring-a-ring o' roses」を一番,この「The cows are in the meadow」を二番と,続けて唱えることもあります。2行目の「Lying fast asleep」が,「Eating buttercups(キンポウゲを食べている)」となっているバージョンもあります。

 ウシといっても英語では,メウシはcow,オウシはbull,畑を耕すなどの仕事をしているオウシはox,仔ウシはcalfと表現します。このことは,英語圏の生活では牛とのかかわりが深いということを語っています。マザーグースの約4割には動物が登場しています。多い順に,ネコ,ウマ,ブタ,イヌ,ウシ,ニワトリ,小さな鳥,ネズミ,ヒツジ……となるそうです。これらはイギリスで家畜として飼育されている動物や,人びとの生活の近くにいる動物です。みなさんはこれらの動物がでてくるマザーグースといえば,どんなマザーグースを思い浮かべるでしょうか。

 ウシも人間と同じように,ペストや肺炎になるようです。くしゃみをしていたこのメウシは,「おいおい、このメウシもペストか?」と見立ててるのかもしれませんし。みなさんはウシのくしゃみを聞いたことはありますか?

マザーグースとは,英語圏の子どもたちの間で古くから伝承されてきたわらべうたのことです。イギリスではナーサリー・ライム(Nursery Rhymes)と呼ばれています。親から子どもへ,子どもからお友だちへ,また子どもからその子どもへと,時代や伝える人によって少しずつ変化しながら,うたいつがれてきた「古くて新しいうた」です。マザーグースは,うただけでなく早口ことば,なぞなぞ,昔ながらのイギリスの風俗・習慣を伝えるもの,人を皮肉ったもの,ナンセンスなど様ざまな種類があります。どれも韻をふんだり,くり返したりと英語の「音」や「リズム」が心地よく,思わず口にだして唱えたくなるものばかりです。